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第2期開発事業

IRiSの追加開発・改修

 2011年度から、前年度に開発したIRシステム(IRiS)の試験運用を開始しました。この試験運用をつうじて、IRiSを活用すると、簡単な操作で、学生調査や教学に関する情報の集計結果を表とグラフによって可視化できること、データベースや統計に関する専門知識をもたない大学教職員であっても、自大学の特徴を視覚的に捉えられることが確認できました。
 本事業では、データに基づく教学マネジメントや客観的な教育質保証に取り組む活動を、全国の高等教育機関に広げていくことを展望しています。その教学マネジメントの支援ツールとしてIRiSを位置づけています。具体的には、個別大学内におけるIR活動、客観的な大学の自己点検・評価の推進に役するツールとしてIRiSを活用することを想定しています。IRiSの活用範囲を広げるために、2011年度にはIRiSの機能を充実させ、操作性を高めるための改修作業と新機能の追加開発に取り組みました。その結果、学生調査データと学生環境データ(成績などの教務情報や大学基本情報)を組み合せた分析のバリエーションが広がり、さまざまな観点から教育の現状を点検・評価できるようになりました。

IRiSの操作と主な機能

 集計結果を閲覧するときにそれぞれのユーザがおこなう操作は、基本的に「集計結果表示」をクリックするだけです。集計処理の実行などのIRiSの設定は、同志社大学高等教育・学生研究センター(2012年度には大学IRコンソーシアム事務局を設置予定)所属のスタッフが担当します。閲覧者自身が画面上から複雑な操作をしなくても、インターネットを経由して各種集計結果を見ることができます。
 IRiSに実装している機能は、大きく分けると3つあります。
  【機能1】集計結果の表示(集計機能を含む)
  【機能2】ユーザ認証
  【機能3】データベース

【機能1】集計結果の表示

 単純集計、クロス集計といった基礎的な集計機能と、その集計結果を表示する機能があります。

単純集計

 度数や回答割合を表示します。学生調査の設問や学生環境データのデータ項目に応じて、平均値、標準偏差、最大値、最小値を算出することもできます。

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■単純集計
 データ項目を集計する機能です。データの値や回答(既存の選択肢)を使って集計します。

■単純集計(グループ)
 データの値や回答をグループにまとめて集計する機能です。たとえば「とても満足」、「満足」、「不満」、「とても不満」の4つの選択肢をもつデータ項目を、「満足群」と「不満群」にまとめて集計することができます。

■単純集計(値の操作)
 データの値や回答の一部を取り出したり、四則演算をしたりして集計する機能です。たとえば週あたりの授業・実験に出る時間に関する設問の回答を操作して、「1日あたりの授業・実験に出る時間」の平均を出し、その結果を表示することができます。2011年度に追加開発をおこないました。

■単純集計(合成)
 2種類のデータ項目を組み合わせて集計する機能です。たとえば学習時間とアルバイト時間に関する設問の回答を組み合わせて、「両立タイプ」(=学習時間もアルバイト時間も長い)、「学習中心タイプ」(=学習時間が長く、アルバイト時間が短い)、「アルバイト中心タイプ」(=学習時間が短く、アルバイト時間が長い)、「ほどほどタイプ」(=学習時間もアルバイト時間も平均並み)といった具合に学生をタイプ分けして、その構成比を表示することができます。

■単純集計(設問同士の計算)
 2種類のデータ項目を使って四則演算をおこなう機能です。たとえば、大学の図書館に対する満足感と大学のパソコン環境に対する満足感に関する設問の回答をたし合わせて、「大学の教育施設に対する総合満足感」を算出した結果を表示することなどができます。2011年度に追加開発をおこないました。

クロス集計

■クロス集計
 2種類のデータ項目の回答を組み合わせて、度数と回答割合を集計する機能です。たとえば、男女別に学生生活の充実感の度数と回答割合を集計した結果を表示できます。

■相関係数の算出
 2種類のデータ項目の回答の共変動をみるために相関係数を算出する機能と、散布図を表示する機能を2011年度に追加開発しました。相関係数は、ピアソンの積率相関係数、ケンドールの順位相関係数、スピアマンの順位相関係数の3種類を算出できます。

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グループ別平均値

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 2種類のデータ項目の回答を組み合わせて、グループごとに平均値、標準偏差、最大値、最小値を算出する機能です。たとえば、男女別に大学における教育の満足感の平均値を算出した結果を表示できます。2011年度に追加開発をおこないました。

設問同士の比較

 2種類のデータ項目の単純集計の結果を並べて表示する機能です。同一のデータ項目について2時点の回答分布や平均値を比較したり、複数のデータ項目について回答分布や平均値を比較したりするときに使用します。たとえば、2009年度と2010年度の1年生の回答分布を比較し、入学年度の違いによる回答の差異や、安定性などを確認することができます。

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同一個人の変化

 同一個人の2時点の回答を比較し、どのような変化のパターンをたどった学生が多いのかを調べる機能です。たとえば、同じ学生たちに対して1年生時点と3年生時点で学生調査を実施し、2時点の回答の組み合わせ(回答パターン)ごとに、度数と回答割合を集計します。この結果から、2時点間で能力が伸びた学生、変化のない学生、下がった学生がどの程度いるのかを確認することができます。入学時から卒業時まで、ひとりの学生がどのように変化したのかを表示する機能ではありません。

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単純集計結果のドリルダウン(分析軸の追加)

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 あるデータ項目の単純集計結果に対して、閲覧者自身が別のデータ項目を追加してクロス集計を表示させる機能です。大学IRコンソーシアムがあらかじめ設定したデータ項目(変数)のなかから、閲覧者自身が自由にデータ項目(変数)を選んでクロス集計をつくることができるよう、2011年度に改修をおこないました。
 この機能を使用するためには、大学IRコンソーシアム加盟大学専用のユーザIDでログインする必要があります。一般ユーザ(大学IRコンソーシアムに加盟していない場合)にはご利用いただけません。

  1. 単純集計結果を表示します。集計表の下にある「分析軸を追加」をクリックします。
  2. 追加したいデータ項目を選択し、「確定」をクリックします。
  3. 最初に見ていた単純集計のデータ項目と、閲覧者が選択したデータ項目のクロス集計結果を確認することができます。

表示対象の切り替え

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 IRiSでは、学生調査に参加している全大学の集計結果が初期表示されますが、個別大学(自大学)の集計結果やベンチマーキング・グループの集計結果に、表示対象を切り替えることもできます。
 この機能を使用するためには、大学IRコンソーシアム加盟大学専用のユーザIDでログインする必要があります。一般ユーザ(大学IRコンソーシアムに加盟していない場合)にはご利用いただけません。

  1. 単純集計の集計結果を表示します。 集計結果のグラフ上にある「表示対象」から集計範囲(全大学、個別大学またはベンチマーキング・グループ)を1つ選び、「確定」をクリックします。
  2. 選択した表示対象(個別大学またはベンチマーキング・グループ)の集計結果が表示されます。

■個別大学の集計結果の表示について
 加盟大学専用のユーザIDでログインしてれば、自大学の集計結果やベンチマーキング・グループの集計結果を閲覧できます。自大学以外の個別大学の集計結果を表示するためには、自大学の集計結果を大学IRコンソーシアム加盟大学に対して公開していることが条件になります。公開している加盟大学同士であれば、集計結果を公開している他大学の個別の集計結果を見ることができます。他大学に対して自大学の集計結果を非公開にしている場合、他大学のユーザは非公開にしている大学の集計結果を表示することができません。また非公開にしている大学は、他大学の集計結果を見ることもできません。
 大学IRコンソーシアム加盟大学に対する集計結果の公開の有無は、加盟大学が選択できるようになっています。

  ユーザ(閲覧者)
A大学 B大学 C大学 D大学 一般ユーザ
(非加盟大学)
加盟大学に対する
集計結果の公開・非公開設定
公開 公開 非公開 非公開
集計結果の閲覧、表示          
全大学の集計結果
ベンチマーキング・
グループの集計結果
×
A大学の集計結果 × × ×
B大学の集計結果 × × ×
C大学の集計結果 × × × ×
D大学の集計結果 × × × ×

相互比較

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 自大学における単純集計の結果と、大学IRコンソーシアムに加盟している全大学の集計結果やベンチマーキング・グループの集計結果を1つのグラフに表示して、相互に比較する機能です。単純集計の結果を比較することで、全大学のなかで自大学の傾向は平均並みなのか、特異なのかなど、自大学の特徴を確認することができます。
 この機能を使用するためには、大学IRコンソーシアム加盟大学専用のユーザIDでログインする必要があります。一般ユーザ(大学IRコンソーシアムに加盟していない場合)にはご利用いただけません。

  1. 単純集計の集計結果を表示し、集計結果の表示画面の右上にある「相互評価する」をクリックします。
  2. 比較対象のボックスから表示対象を選択し、評価対象のボックスに「追加」をクリックします。最大3つまで選択できます。表示するグラフを1つ指定し、「評価する」をクリックします。
  3. 選択した評価対象の単純集計をグラフで表示します。集計表は表示されません。

 上記に示した加盟大学に対する集計結果の公開/非公開設定と同様の基準が適用されます。加盟大学に対して集計結果を「公開」設定にしている大学同士であれば、個別大学同士の相互比較も可能です。

  ユーザ(閲覧者)
A大学 B大学 C大学 D大学 一般ユーザ
(非加盟大学)
加盟大学に対する
集計結果の公開・非公開設定
公開 公開 非公開 非公開
全大学と自大学の相互比較 一般ユーザは、
この機能を
利用できません
ベンチマーキング・グループと
自大学の相互比較
A大学と自大学の相互比較 × ×
B大学と自大学の相互比較 × ×
C大学と自大学の相互比較 × × ×
D大学と自大学の相互比較 × × ×

【機能2】ユーザ認証

 大学IRコンソーシアム加盟大学専用のユーザIDでログインすると、次のような機能が使えます。

  1. 全体の集計結果はもちろん、個別大学やベンチマーキング・グループの集計結果を表示できます。
  2. 分析軸追加機能を使って、単純集計をドリルダウンした結果を閲覧できます。
  3. 個別大学と全体、ベンチマーキング・グループの集計結果を相互比較する機能が使えます。
  4. 自大学の集計表や全体での集計表、ベンチマーキング・グループの集計表をダウンロードすることもできます。

【機能3】データベース

 IRiSに、学生調査の回答データなど集計する前のデータをアップロードしたり、IRiSからの集計前データをダウンロードしたりすることができます。また、集計結果(集計表)をCSVでダウンロードすることもできます。この機能を使用するためには、大学IRコンソーシアム加盟大学専用のユーザIDでログインする必要があります。一般ユーザ(大学IRコンソーシアムに加盟していない場合)は、集計表をダウンロードすることはできません。